「私立高校」「私立大学」などの言葉を見たときに、「私立は『しりつ』と『わたくしりつ』のどちらで読むの?」と迷ったことはありませんか。
普段は「しりつ」と読むことが多い一方で、会話やテレビなどでは「わたくしりつ」という読み方を耳にすることもありますよね。
特に、
「正式な読み方はどっち?」
「わたくしりつは間違いなの?」
「私立と市立はどうやって聞き分けるの?」
「面接や学校説明会では何と読めばいい?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、私立の基本的な読み方は「しりつ」です。
ただし、「市立」も同じく「しりつ」と読むため、聞き間違いを防ぐ目的で、私立を「わたくしりつ」と読むことがあります。
この記事では、私立の正しい読み方や「わたくしりつ」と読む理由、市立との違い、場面ごとの使い分けを初心者にもわかりやすく解説します。
私立の読み方は「しりつ」が基本
「私立」の基本的な読み方は、しりつです。
辞書でも「しりつ」という読み方で掲載されており、個人や民間の団体が設立・運営する施設などを表す言葉として説明されています。
たとえば、次のように読みます。
- 私立学校:しりつがっこう
- 私立高校:しりつこうこう
- 私立大学:しりつだいがく
- 私立病院:しりつびょういん
普段の会話や文章では、基本的に「しりつ」と読めば問題ありません。
「わたくしりつ」と読むこともある
私立は「わたくしりつ」と読まれることもあります。
これは、基本の読み方を知らないために生まれた間違いではありません。
同じ読み方をする「市立」と区別しやすくするために、あえて「私」を「わたくし」と読む伝え方です。
そのため、次のように覚えるとわかりやすいでしょう。
- 基本の読み方:しりつ
- 区別するための読み方:わたくしりつ
「しりつ」と「わたくしりつ」のどちらか一方だけが必ず正しいというより、場面に合わせて使い分けられていると考えるのが自然です。
「しりつ」と「わたくしりつ」の違い早見表
| 読み方 | 主な使われ方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| しりつ | 基本的な読み方 | 普段の会話、授業、文章など |
| わたくしりつ | 市立との区別を目的とした読み方 | 電話、口頭説明、聞き間違いを防ぎたい場面 |
迷ったときは、まず「しりつ」と読めば大丈夫です。
ただし、市が設置する「市立」と紛らわしい場合は、「わたくしりつ」と言い換えると相手に伝わりやすくなります。
「私立」とはどのような意味?
私立とは、国や地方公共団体ではなく、個人や民間の団体などによって設立・運営されることを表す言葉です。
よく使われるのは、学校に関する表現です。
- 私立中学校
- 私立高等学校
- 私立大学
- 私立幼稚園
このほかに、私立病院や私立美術館など、学校以外の施設について使われることもあります。
反対に、国や地方公共団体などが設置する施設には、「国立」「公立」「県立」「市立」などの言葉が使われます。
なぜ「わたくしりつ」と読むの?
「わたくしりつ」という読み方が使われる大きな理由は、私立と市立の聞き間違いを防ぐためです。
漢字で書けば違いはすぐにわかります。
しかし、私立と市立はどちらも基本的には「しりつ」と読むため、音だけでは判断しにくいことがあります。
私立と市立はどちらも「しりつ」と読む
それぞれの意味は、次のように異なります。
- 私立:学校法人などが設置する学校
- 市立:市が設置する学校や施設
文字で見るとまったく違いますが、声に出すとどちらも「しりつ」です。
たとえば電話で、
「しりつ高校に通っています」
と伝えた場合、相手は私立高校なのか、市立高校なのか判断できない可能性があります。
そこで、私立を「わたくしりつ」と読むことで、どちらを指しているのかわかりやすくしているのです。
電話や会話では聞き間違いが起こりやすい
対面の会話では、前後の内容から私立と市立を判断できることがあります。
一方、電話では表情や文字が見えないため、聞き間違いが起こりやすくなります。
そのようなときは、
「市立ではなく、わたくしりつの学校です」
「民間の私立高校です」
「○○市が運営する市立の学校です」
など、少し言葉を補うと親切です。
大切なのは、決まった読み方にこだわることよりも、相手に正しく伝わる言い方を選ぶことです。
市立を「いちりつ」と読むこともある
私立と区別するために、市立を「いちりつ」と読むこともあります。
この場合は、次のように読み分けます。
- 私立:わたくしりつ
- 市立:いちりつ
ただし、「いちりつ」も区別のために使われる読み方で、市立の基本的な読み方は「しりつ」です。
実際の放送でも、私立と市立が同じ文章の中に出てくる場合などには、内容が伝わりやすいよう「わたくしりつ」や「いちりつ」と読み分けることがあります。
私立と市立の違い

私立と市立は読み方が同じですが、学校や施設を設置する人・団体が異なります。
私立は学校法人などが設置する
私立学校は、主に学校法人などによって設置・運営されます。
独自の教育方針や校風を持つ学校も多く、宗教教育、語学教育、進学教育などに力を入れているところもあります。
ただし、特徴や教育内容は学校によって異なるため、「私立だから必ずこう」と一括りにすることはできません。
市立は市が設置する
市立学校は、市が設置する公立学校です。
たとえば、「○○市立△△中学校」という名前であれば、基本的には○○市が設置する学校という意味になります。
市立は、公立の中の一つです。
私立・市立・公立・国立の違い早見表
| 種類 | 基本的な読み方 | 主な設置者 |
|---|---|---|
| 私立 | しりつ | 学校法人など |
| 市立 | しりつ | 市 |
| 県立 | けんりつ | 県 |
| 都立 | とりつ | 東京都 |
| 府立 | ふりつ | 府 |
| 国立 | こくりつ | 国立大学法人など |
「市立」「県立」「都立」「府立」などは、いずれも公立に含まれます。
その中でも、私立と市立は読み方が同じなので、特に混同されやすい言葉です。
私立は場面によってどう読み分ける?

私立を「しりつ」と読むか「わたくしりつ」と読むかは、会話の状況に合わせて選べます。
普段の会話では「しりつ」でよい
日常会話で私立高校や私立大学について話す場合は、一般的な読み方である「しりつ」で問題ありません。
たとえば、
「私立高校を受験します」
「姉は私立大学に通っています」
という文章は、それぞれ「しりつこうこう」「しりつだいがく」と読むのが基本です。
前後の内容から私立だとわかる場合は、無理に「わたくしりつ」と言う必要はありません。
市立と区別したいときは「わたくしりつ」
私立と市立のどちらか判断しにくい場面では、「わたくしりつ」と読むと伝わりやすくなります。
たとえば、同じ地域に私立高校と市立高校がある場合は、
「わたくしりつの○○高校です」
と伝えると、聞き間違いを防げます。
「わたくしりつ」は、正式な読み方を置き換えるというより、会話をわかりやすくするための工夫と考えるとよいでしょう。
電話では漢字を説明する方法もある
電話で確実に伝えたいときは、読み方を変えるだけでなく、漢字を説明する方法もあります。
たとえば、
「私立の私立です。市役所の『市』ではなく、わたくしの『私』です」
「市が運営する市立です」
と補足すれば、より正確に伝えられます。
学校名を省略せず、正式名称まで伝えるのもおすすめです。
放送やニュースではどちらの読み方を使う?
テレビやラジオでは、原則の読み方を使いながらも、視聴者やリスナーが聞き間違えないように表現を工夫することがあります。
基本的には「私立」「市立」ともに「しりつ」と読みます。
しかし、私立と市立が同時に登場するなど、音だけでは意味がわかりにくくなる場合には、
- 私立を「わたくしりつ」と読む
- 市立を「いちりつ」と読む
- 学校名や設置者を省略せずに伝える
- 前後に説明を加える
といった工夫が行われることがあります。
そのため、テレビで「わたくしりつ」と読まれていても、「しりつ」が間違っているという意味ではありません。
聞く人にわかりやすく伝えるために、読み方を調整していると考えられます。
学校や受験の場面ではどう読む?
私立という言葉は、学校選びや受験の場面で使うことが多いですよね。
ここからは、学校の種類ごとに読み方を見ていきましょう。
私立高校の読み方
私立高校は、基本的に「しりつこうこう」と読みます。
学校説明会や進路相談などで市立高校と区別する必要がある場合は、「わたくしりつこうこう」と伝えてもかまいません。
たとえば、
「公立と私立の両方を受験します」
という文章であれば、「こうりつとしりつ」と読めば意味が伝わります。
一方、
「しりつの○○高校を受験します」
だけでは市立か私立かわかりにくい場合があるため、「わたくしりつ」と読み分けると安心です。
私立中学校の読み方
私立中学校は「しりつちゅうがっこう」と読みます。
中学受験の会話では、「公立中学校」と比較して話すことが多いため、通常は「しりつ」でも十分に意味が伝わります。
市立中学校との違いを説明するときだけ、「わたくしりつ」と言い換えるとよいでしょう。
私立大学の読み方
私立大学も、基本的には「しりつだいがく」と読みます。
大学については「国立大学」「公立大学」「私立大学」という分け方で話すことが多いため、「しりつ」と読んでも混同されにくいでしょう。
大学名を伝える場合は、「私立大学」とだけ言うより、具体的な大学名まで伝えるほうがわかりやすくなります。
学校説明会や受験相談ではどう伝える?
学校説明会や受験相談では、相手に伝われば「しりつ」「わたくしりつ」のどちらでも大きな問題はありません。
ただし、周辺に市立学校がある場合や、電話で問い合わせる場合は、次のように伝えると安心です。
「市立ではなく、私立の○○高等学校について伺いたいです」
読み方だけで区別しようとせず、学校名を省略せずに伝えると、より確実です。
履歴書や願書では「私立」をどう書く?

履歴書や願書では、読み方よりも学校名を正しく書くことが大切です。
学校名は省略せずに書く
履歴書では、「○○高校」「○○大」のような略称を避け、学校名を正式な形で記入します。
たとえば、「高校」ではなく「高等学校」と書くのが基本です。
正式名称がわからないときは、次のものを確認しましょう。
- 学校の公式サイト
- 卒業証書
- 卒業証明書
- 成績証明書
- 募集要項
学校法人名まで書く必要があるかなど、細かなルールは提出先や書類によって異なる場合があります。
「私立」を付けるかは書類の指示も確認する
私立の中学校や高等学校については、学校名の前に「私立」と記載する書き方も広く案内されています。
一方、大学については、正式名称に含まれていない「私立」を付けず、大学名・学部・学科を正確に書く方法が一般的です。
ただし、履歴書の様式や提出先によって案内が異なることもあります。
迷った場合は、応募先の記入例や提出要項を優先してください。
面接では「しりつ」と読んで問題ない
面接で私立高校や私立大学について話すときは、「しりつ」と読んで問題ありません。
市立と混同される可能性がある場合は、「わたくしりつ」や正式な学校名を使うとわかりやすくなります。
面接では読み方だけを気にしすぎるよりも、学校名や学んだ内容を落ち着いて伝えることのほうが大切です。
「私立」は書き言葉でも「わたくしりつ」とする?
「わたくしりつ」は、主に口頭で私立と市立を区別するために使われます。
読み方が変わっても、漢字の書き方は変わりません。
文章では、通常どおり「私立」と書きます。
文章では「私立」と書く
手紙やメール、願書などで「わたくしりつ」とひらがなで書く必要はありません。
たとえば、
「私は私立高校に通っています」
と書けば、文字で私立だと判断できるため、読み分ける必要がないからです。
ふりがなは基本的に「しりつ」
一般的な文章で私立にふりがなを付ける場合は、基本の読み方である「しりつ」とします。
ただし、会話文の中で実際に「わたくしりつ」と発言したことを表したい場合などは、その読み方を示すこともあります。
私立と公立・国立の違い
私立と一緒に使われる言葉には、「公立」や「国立」などがあります。
私立と公立の違い
私立は、主に学校法人などが設置する学校です。
公立は、都道府県や市区町村などの地方公共団体が設置する学校を指します。
市立、県立、都立、府立などは、公立の中に含まれます。
私立と国立の違い
私立大学は、主に学校法人によって設置されます。
国立大学は、現在では国立大学法人が設置する大学です。
ただし、この記事の中心は読み方なので、学校制度の詳しい違いを覚える必要はありません。
まずは、
- 私立:学校法人など
- 市立:市
- 県立:県
- 国立:国立大学法人など
という大まかな違いを押さえておくとよいでしょう。
「私立」を使った例文
ここでは、「私立」を使った例文をご紹介します。
学校について使う例文
- 私立高校への進学を考えています。
- 姉は私立大学に通っています。
- 公立と私立の学校を比較しています。
- 第一志望は私立中学校です。
- 私立学校の説明会に参加しました。
これらの文章では、基本的に「しりつ」と読みます。
市立と区別するときの例文
- 市立ではなく、私立の学校です。
- 電話では「わたくしりつ」と伝えました。
- 「しりつ」と聞いて、市立か私立か迷いました。
- 私立は「わたくしりつ」、市立は「いちりつ」と読み分けました。
口頭では、相手が理解しやすいように読み方や表現を工夫するとよいでしょう。
学校以外で使う例文
- 私立美術館の展示を見に行きました。
- 地域にある私立図書館を利用しました。
- この病院は私立の医療機関です。
「私立」は、学校以外の施設について使われることもあります。
子どもに「私立」をどう説明する?
子どもに教えるときは、最初に基本の読み方である「しりつ」を伝えましょう。
たとえば、次のように説明するとわかりやすくなります。
「私立は『しりつ』と読むよ。でも、市がつくった『市立』も同じ『しりつ』と読むから、区別したいときは『わたくしりつ』と言うこともあるんだよ」
最初から細かな読み分けをすべて覚えさせる必要はありません。
まずは、
- 私立の基本的な読み方は「しりつ」
- 市立も同じ読み方
- 区別するときは読み方を変えることがある
という順番で伝えると理解しやすいでしょう。
私立の読み方に関するよくある質問
「わたくしりつ」は間違った読み方ですか?
「わたくしりつ」は、私立と市立を区別するために使われる読み方です。
私立の基本的な読み方は「しりつ」ですが、「わたくしりつ」も会話をわかりやすくするために使われています。
そのため、単純な読み間違いとはいえません。
市立を「いちりつ」と読むのは間違いですか?
市立の基本的な読み方は「しりつ」です。
ただし、私立と区別するために「いちりつ」と読むことがあります。
地域によっては、特定の市立学校が「いちりつ」という呼び方で親しまれている場合もあります。
私立高校も「わたくしりつ」と読みますか?
私立高校の基本的な読み方は「しりつこうこう」です。
市立高校と区別したい場合は、「わたくしりつこうこう」と伝えることがあります。
普段から必ず「わたくしりつ」と読む必要はありません。
私立大学の読み方も同じですか?
私立大学は「しりつだいがく」と読みます。
国立大学や公立大学と比較する会話では、「しりつ」でも意味が伝わりやすいでしょう。
面接で「しりつ」と言っても大丈夫ですか?
面接でも「しりつ」と読んで問題ありません。
学校名を省略せずに伝えれば、私立と市立を読み間違えられる可能性も低くなります。
紛らわしい場合は、「わたくしりつ」と言い換えてもよいでしょう。
子どもにはどちらの読み方を教えればよいですか?
最初は、基本的な読み方である「しりつ」と教えるのがおすすめです。
そのうえで、市立と区別したいときには「わたくしりつ」と読むこともあると補足するとよいでしょう。
「私立○○学校」は正式名称ですか?
学校によって異なります。
普段は「私立○○高校」と呼ばれていても、正式名称には「私立」が含まれていない場合があります。
履歴書や願書に書くときは、学校の公式サイトや卒業証書などで正式名称を確認しましょう。
文章のふりがなはどちらにしますか?
通常は、基本の読み方である「しりつ」と付けます。
「わたくしりつ」は主に、会話で市立と区別する必要があるときに使われる読み方です。
まとめ|私立は「しりつ」が基本で、必要なときは「わたくしりつ」と読む
私立の基本的な読み方は「しりつ」です。
「わたくしりつ」は、市が設置する「市立」と聞き分けやすくするために使われています。
今回の内容をまとめると、次のとおりです。
- 私立の基本的な読み方は「しりつ」
- 「わたくしりつ」は市立との混同を避けるために使われる
- 市立も基本的には「しりつ」と読む
- 市立を区別のために「いちりつ」と読む場合もある
- 普段の会話では「しりつ」で問題ない
- 電話では正式名称や漢字を補足すると伝わりやすい
- 履歴書や願書では学校名を省略せずに確認する
「しりつ」と「わたくしりつ」のどちらを使うか迷ったときは、相手に正しく伝わるかどうかを基準に考えてみてください。
普段は「しりつ」、市立と紛らわしいときは「わたくしりつ」と使い分ければ、自然でわかりやすく伝えられます。

